アマゾン先住民のヤスニITT提案終焉にたいする声明
CONFENIAE議長 フランコ・ビテリ・グアリンガ
2013年8月20日

エクアドル・アマゾン地方先住民全国会議(CONFENIAE)は21の団体・組織、11のアマゾン民族の結集体である。政府のヤスニITT提案終焉の決定にたいして以下のように表明する。

現体制の採掘主義者の政策の推進は、過去の新自由主義の政府をも上回っているが、これまでわれわれの基本的な権利を系統的に蹂躙し、アマゾン地方すべての先住民共同体での、一連の環境社会紛争を引き起こしてきた。歴史がそれを示している。40年前、エクアドル北東部において、石油開発が開始されたことによってテテタ人は絶滅させられた。いま市民革命と呼ばれるまっただなかでタガエリとタロメナネの人々が絶滅させられようとしている。
このことが公の場でエクアドルは世界でももっとも進歩的な憲法を持っている、先住民の全般的な権利が認められ、とりわけ自由で事前の周知された諮問の権利、自然の権利、スマク・カワサイがあると政府が言っているなかでおこされた。しかしいったん大資本の利益が関係してくると、政府は影響力のある法的機関を使って、収奪をおこない人権を蹂躙するために、恥じることなく法律を修正してきた。

これとは対照的に先住民の提案は、つねに自然環境を保全し、天然資源を自覚的に利用し、われわれの自然の大地を守り気を配り、これと人間が調和を持って共存し、行動においてわれわれは調和をもってし、1000年のわれわれの歴史と現在がしめす、言葉だけではない真のスマク・カワサイであった。
先住民が住む土地は、川、湖、滝、泉、森が美しく維持された。これとは反対に、石油業者、鉱山会社、木材業者、農業産業その他が入り込んだ土地は、われわれの緑で覆われたアマゾンのジャングルが、国内と世界の開発会社の収奪と貪欲のための穴に変わってしまった。
したがってわれわれの闘いはつねにそうであったように、現在そうでありこれからもそうであるように、われわれの土地を開発主義から、大資本の蓄積にたいしてきっぱりと守ることである。資本主義システムの強化は、人間にたいする抑圧にとどまらず、自然とすべての生き物にたいする抑圧である。

コレア大統領のヤスニ保全提案の終焉声明は、新たな欧州、アジア、北米の大国のヘゲモニーへの、現体制の新自由主義、親帝国主義、投降主義の性格をよく表している。われわれはこのことをこれまで機会あるごとに予言してきた。この政府は一度として自然の保護を本当に約束したことはなかった。実際とは違う、世界をまえにした山のような、印刷されたまたメディアによるキャンペーン以上のものではなかった。つねに袖の下では別のカードが使われていた。つねに二枚舌を使い、それらの提案が真剣なものだと考える人を説得することの助けとなり、かれが人民の支持により権力を得ることを手助けすることになった。また石油を地中にある状態にとどめる代わりに、環境的に負債のある工業国にたいして基金をもとめるというものは、先住民運動と環境保護主義者の提案であり、2007年にコレアの政府がこれを基礎にして、ヤスニITT提案を作ったことを思い出すことができるかもしれない。

これらの事実をまえにして、エクアドル・アマゾン地方先住民全国会議、CONFENIAEは、われわれの土地の権利を防衛するための、警戒と恒常的な監視を宣言する。この数か月のあいだに、[現代資本主義社会と]接触しない人々は、ヤスニにおける採掘の暴風をまえにして、その自身の存在が危険にさらされている。歴史は繰り返される。われわれはあらたな民族殺戮[etnocidio]の瀬戸際にある。これをまえにして、アマゾンのすべての地域から、先住民族は、われわれの土地にたいする監視を維持し、現在のまた未来の世代への、地球的規模の環境の調和という重要な遺産を守るであろう。
われわれの闘いは軍事力のない、森と生命を守る闘いだ。先住民人民は隠すべき裏のカードを持ってはいない。われわれが生きることの原則を隠す仮面など持ってはいない。われわれは正面から生きるために闘う。二枚舌はないし、すべてのセンターから、共同体、協会、連盟、組織から、われわれはわれわれの家、土地、そして生命そのものを守るための準備ができている。

2013年8月20日、プジョ
CONFENIAE議長 フランコ・ビテリ・グアリンガ

ブログ「ラテンアメリカの政治経済」2014-08-24より


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