インタグの鉱山開発を考える実行委員会とは


インタグの鉱山開発を考える実行委員会は、エクアドル・インタグの鉱山開発をめぐり、19年にわたりこれに抵抗してきた現地住民に連帯し、コレア政権に対して「強権的なやり方をやめ地域住民との民主主義的な話し合いによって問題解決をはかるよう」求めることを基本に、下記のNGOや市民グループによって2014年6月に立ち上げられたものです。
私たちは、日本の市民社会において、インタグで起こっていることを広く伝え、関心を高めるとともに、エクアドル政府に対する働きかけを行なっていきたいと考えています。具体的な行動については「行動」のページをご覧ください。

□ エクアドル・インタグの鉱山開発に反対する住民たちに支援を!
○ 不当逮捕されたフニン村村長ハビエル・ラミレス氏の釈放を!
○ 警察官の常駐と住民の表現・移動の自由の制限をやめ、話し合いによる解決を!

【 インタグの鉱山開発を考える実行委員会 】
環境・文化NGOナマケモノ倶楽部、京都AALA(京都府アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会)、RECOM(日本ラテンアメリカ協力ネットワーク)、メキシコ先住民運動連帯関西グループ、ブログ「ラテンアメリカの政治経済」、ATTAC関西・京都、ODA改革ネットワーク・関西、春風

連絡先 : 喜多幡(ATTAC関西グループ)
kitahata☆ss.iij4u.or.jp  ※「☆」記号を「@」に置き換えて下さい。


エクアドル・インタグの鉱山開発に反対している住民たちへの支援を  2014.07


南米エクアドル・インタグ地方で、鉱山開発(銅・モリブデン)が進められようとしています。

エクアドル北部・コタカチ郡インタグ地方は、アンデス山脈の裾野に位置しこの地を育む「雲霧林」という森林は世界の熱帯雨林の中でも2.5%という希少な生態系であり、さらに地球上に存在する25か所の環境ホットスポットの2つを有する世界でも類まれなる生物多様性の土地です。また、この地方はチョコ・マナビ生命地域(コロンビアからエクアドルにかけての保全地域「緑の回廊」)に属し、国が制定するコタカチ・カバヤス生態系保護区にも隣接しています。

この土地では1990年代に日本政府・JICAに委託をうけた三菱マテリアルが試掘による河川の汚染を引き起こし、2004年以降はカナダのアセンダント社の暴力的な参入をはかるなど、たび重なる開発危機に直面しましたが、現地環境保全団体DECOIN(インタグの生態系の防御と保全)を中心とした抵抗運動により乗り越えてきました。

ところが、エクアドル鉱山開発公社ENAMIとチリ銅開発公社CODELCO(世界最大級の銅の企業)が2011年に探鉱協定の継続を正式合意し、今年9月にこの地の開発工事着工が計画されていると報じられています。

今年4月10日には、開発鉱区内に位置し、多大な影響を受けるフニン村の村長ハビエル・ラミレス氏が反逆罪として逮捕されました。住民と採掘企業によるこぜりあいによる反抗的な行為という罪状のようですが、この日彼は現場にいなかったという証言もあり、この逮捕には非常に不明な点も多く、同様に反鉱山開発運動のリーダー格であるポリビオ・ペレス氏(釈放済み)も罪状なしに同日逮捕され、これらの逮捕が開発と無関係とは考えにくい状況です。

私たちは、長年にわたってインタグの人々との交流を発展させてきたナマケモノ倶楽部の呼びかけと連携しながら、エクアドル政府に対し、住民や自然の生存の権利や、「よく生きる」を謳うエクアドル憲法の精神に基づいて、強引なやり方をやめ、現地住民との民主主義的な話し合いによって問題解決をはかるよう求める運動をよびかけてきました。

6月22日には京都・同志社大学で集会を開催し、インタグ現地からのビデオ・メッセージなどで現地の状況を共有し、現地の人たちに連帯のメッセージを送りました。この問題への継続的取り組みの一環として、日本における開発の歴史と教訓についての学習等も企画してきました。

現地の状況はますます深刻化しています。村に警官隊が常駐し、通行がチェックされ、住民が自由にものが言えない状態になっています。4月に逮捕されたハビエル・ラミレス氏は、3カ月の拘留期間を超えて現在も拘留されています。

コレア大統領は、開発に反対する住民は一部であり、外国の反動勢力に支援されているとして、住民や支援団体の声を無視しています。そうではないことを示すためにも、日本の広範な社会運動団体、環境・人権等に関わる団体、そしてなにより広範な市民のみなさんが、現地の住民たちに連帯して、エクアドル政府に政策の再考を求めていくことが重要だと考えます。


インタグの鉱山開発を考える実行委員会


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